電子カルテの導入ブログ(~序章続き~病院を知ろう!診療所と病院は何が違う?)
50歳オーバーにして、3歳、0歳の2児の父、医療ソリューション事業部の Miyaharaです。
「やればできる」の精神で、まず「やってみる!」から何事も始めてます!
前回「病院システムの『導入準備編』へ続きます。。。」と話しましたが、導入の前に、もうちょっと病院のことを話したいので今回は病院の話をします。
「診療所」と「病院」の違い
診療所、クリニック、歯医者、大学病院、○○市民病院などなど、私たちの周りには「病院」と思しき名前が溢れています。それぞれが、専門性やその専門性に適した病院形態によって病院の呼称が違ってくるのは、なんとなく想像がつくでしょう。しかし、具体的には何がどう違うのでしょうか。
例えば、「診療所」と「病院」の違いを見てみます。
厚生労働省の定義によると、
「※病院は20床以上の病床を有するものとし、診療所は病床を有さないもの又は19床以下の病床を有するものとしている。」
※厚労省HPより抜粋 https://www.mhlw.go.jp/wp/hakusyo/kousei/10-2/kousei-data/PDF/22010206.pdf
となっています。つまり、
・入院できて20床以上ある医療機関が「病院」 ・入院がない、もしくは19床以下の病床の医療機関が「診療所」
となっており、その正式な違いは“入院の有無“と医療機関が備える”病床の数“になります。
「病院」の種類
それでは、病院の種類について見てみましょう。一般的に病院は以下のように分けられます。
・一般病院 ・特定機能病院(高度の医療の提供等) ・地域医療支援病院(地域医療を担うかかりつけ医、かかりつけ歯科医の支援等) ・精神病院(精神病床のみを有する病院)(対象:精神病疾患) ・結核病院(結核病床のみを有する病院)(対象:結核患者)という風に機能毎に更に分かれています。 現在は、病院の中でも患者の治療をするだけではなく、治療研究を行う病院や高度治療施設や技術を有する病院を専門性の高い病院として厚労省が認可している病院もあります。 例えば、大学附属病院は、医者の教育施設や大学の研究から治療方法を考案したりする為にその形態から特定機能病院となる事が多く認定されています。 また、私立の病院においては、研究と言うより症例(病気)の先進治療を特に行っている病院は、「高度先進医療病院」として認定されています。
垣根を越えて、地域連携医療で変わる「診療所」と「病院」のボーダレス化
最近は、各地域の医療機関全体が連携して、医療の質を上げるための取り組みが進んでいます。電子カルテの普及に比例して、データの安全性や個人情報保護の条件を満たす条件で、地域医療を「病院」と「診療所」を連携させる「病診連携」や病院と病院の「病病連携」、診療所と診療所の「診診連携」や病院や診療所と介護施設を連携する「病介連携」「診介連携」などがそれに当たります。
そのため現在の病院や診療所は、それぞれの役割を持っていますが、患者主体で考えた際に診療所から病院への紹介を含めた、情報管理と診療情報の閲覧ができる仕組みが整ってきています。つまり、それぞれの特性を持ちながら、お互いの垣根を越えて患者に最良な治療を行う事ができるようになってきているのです。
また、診療所でも治験を行うくらい専門性の高く、医療への貢献に重視した医師もいますし、私の知っている先生でも、診療所で心臓血管外科を標榜し、日帰り手術を行うような専門性の高い診療所も数多く存在します。診療所、病院等、形態は異なりますが、各施設や先生方が日々勉強して医療発展のために頑張っているのは同じであると感じます。
まとめ
規模や専門性の違いで、病院はカテゴライズされますが、患者のため、また治療や医療の発展のために各医師が動いていることは同じです。
次回こそは、病院システムの『導入準備編』へ続きます。。。