2017.12.22

経理業務と収入印紙

 

こんにちは、経営管理部のTambaです。

4月にこの会社に入社して、早くも8ヶ月が経ち、(約8kgほど太り)初めてブログ原稿作成担当になり何を書けばよいか迷い、刻々と期限が迫り正直生きた心地がしない数週間を過ごしていました…(実際は朝からステーキを食べるくらい元気だったのでご安心下さい←だから太ったんでしょうね。)さんざん迷った末に、今回は収入印紙について書くことにいたしました。(ご存知でつまらないと思いますが…)

【収入印紙について】

そもそも収入印紙とは、どんなものなのかと言いますと「課税文書」という税金がかかる文書のうち、一定基準以上の金額が記載された時に税金を納める義務が発生し、その税金を納めるためのものです。

【課税文書の判断】

「課税文書」は印紙税法別表第一の課税物件表に掲げられており、20種類の文書が対象となります。ただし、ここで注意しなくてはならないのが「課税文書」の判断は文書の名称でするのではなく、内容から判断するということです。例えば「請負契約」と書かれていても実質的な契約内容が「委任契約」であるならば、印紙を貼る必要はありません。ここでいう「請負」は仕事の『完成』に対して報酬が支払われ、「委任」は仕事の『行為』に対して報酬が支払われるということです。

参考:https://www.nta.go.jp/shiraberu/ippanjoho/pamph/inshi/pdf/zeigaku_ichiran.pdf

また、20種類に該当する文書でも国や地方公共団体が作成した文書など非課税文書の要件に該当する文書については非課税となります。

参考:https://www.nta.go.jp/shiraberu/zeiho-kaishaku/tsutatsu/kihon/inshi/inshi01/09.htm

【収入印紙の消込み】

さて、収入印紙は単に貼り付けるだけでは足りず、決められた方法で消込みをしなければなりません。消印の目的は、収入印紙の再使用を防止することです。したがって消込みをするときには、自身や代理人、従業員等が印章や署名により、課税文書と印紙の彩紋とにかけて、わかるように印紙を消すこととされています。(印紙税法第8条第2項)

【過怠税は必要経費になる?ならない?】

それでは、収入印紙が必要な課税文書であるのに貼っていなかった場合、それが税務調査などで指摘された場合には過怠税がかかることとなります。印紙税を課税文書の作成の時までに納付しなかった場合の過怠税は、通常の印紙税の額の3倍に相当する額です。(馬鹿にならないですよね…)

また、収入印紙を貼っていたとしても、正しく消込みされていなかったような場合は、消印されていない印紙の額面に相当する金額が過怠税として課せられます。この過怠税は、法人税や所得税の所得計算において、必要経費とすることはできません。そのため印紙の貼り忘れには細心の注意を払っています。

【印紙税の還付】

とはいうものの、人間ですから間違えて収入印紙を貼ってしまったときは、手続きをすることにより、条件はありますが印紙税の還付を受けることができます。なお、還付申請可能の期間は、文書を作成した日から5年以内という期限が存在します。

参考: https://www.nta.go.jp/taxanswer/inshi/7130.htm

【近年の傾向 電子契約とは?】

ところで、「課税文書」は紙文書に限定されるため、データであるPDFは課税文書に入りません。PDF形式の場合、データの状態が「原本」扱いとなるため、データを印刷した文書は「コピー」となりますが、コピーには課税されません。領収書も同様で、メール添付の領収書の場合は課税文書には該当しません。そこで近年、即時性があり、収入印紙が必要ない電子契約というPDF等の電子文書に電子署名とタイムスタンプを付与して取り交わす契約も増加傾向にあるようです。相手がいることですので、ハードルは高いといえますが、試してみる価値はある運用方法だと思います。

【まとめ】

ここまで書いてきたことは収入印紙のほんの一部の情報に過ぎませんが、何かの役に立てば幸いです。これからも収入印紙貼り忘れなどで取引先の方に迷惑がかからないようにいっそう気を引き締めて参りますので、何卒宜しくお願い申し上げます!!(次回までに身体も引き締めたいと思います…)

 

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