スマートスピーカーは何になる?
こんにちは、医療ソリューション事業部のAkiniwaです。
私は新しい物好きでして、物は試しという事でAmazonが開発販売している「Echo Dot」といういわゆるスマートスピーカーというものを買ってみました。
スマートスピーカーというのは、マイクとスピーカーを持つ本体(あくまでスピーカーなので画面はありません)を家のネットワークに繋いで、インターネット上のアシスタントサービスと接続して動作する、音声の命令に音声で答える機械です。
このように書くと、なんだか分からないですが、「スタートレックの”コンピュータ”」や「ナイトライダーの”キッド”」の様なイメージです。
若い人にはさらにわかりにくいですね。
「iPhoneのSiri」や「AndroidのGoogleアシスタント」と入力の機能とバックグラウンドでの処理はほとんど同じだと思います。
そうなると、「こんなものなくてもスマートフォンがあれば良いのでは?」という疑問が出てくると思います。
私も、「なぜスピーカーなのか?必要なのか?」と最初思っていましたし、いまも自分に必須の物なのかと言うと、別に無くても困らない物です。
ですが、これがなかなか侮れなかったです。
使い方は話しかけるだけで、最初に「アレクサ」と付けて続けて何か命令をします。
例えば
「アレクサ 今何時?」
「アレクサ 今日の天気は?」
「アレクサ 3分たったら教えて」
などといった生活に密着した事柄から、
「アレクサ 株式市況を教えて」
「アレクサ 今日のニュースを読んで」
「アレクサ 三国志を読んで」
といった情報やエンターテイメントも提供してくれます。
まだ試せていませんが、Amazon Echo対応のリモコンやスマートデバイスを使用すれば、
「アレクサ ライトをつけて」
「アレクサ エアコンをつけて」
など、スマートホーム的な事も可能です。
この他に、予定を設定すればリマインダーとしても機能して時間通りに予定を教えてくれます。
特に使うのが音楽再生で、Amazonの有料会員サービス「Amazonプライム」に入っていれば、
「アレクサ ○○の曲をかけて」
等と命令すれば、条件に当てはまる楽曲を再生してくれます。
音声認識としてはかなり優秀で、単純な命令なら自然言語を正しく理解してくれます。
私は滑舌が良くないですが、ほとんど聞き返される事はありません。
このように何ができるか機能を挙げてみましたが、おそらく「スマートフォンで済む事だ」と思われると思います。
指摘はその通りで、スマートスピーカーで出来る事はほとんどスマートフォンで出来る事です。
ここからが本題で、スマートスピーカーは何になるのか?というお話です。
まず、スマートスピーカーには入力方法が音声しかありません。
これは、インターフェースとして不利な事でしょうか?
逆に言うと、「画面を介さなくても音声で機能する事ができる」という事になります。
いちいちスマートフォンの様に機器を意識しなくても、広範囲の音声を収集するという目的をもって設計されているので、玄関から一つ先の部屋にあるスマートスピーカーに話しかけても結構反応します。
これは、何かをしたいときに自分のスマートフォンを意識して指示するのではなく、家の中に設置されたスマートスピーカーに対して指示を行うという意識の違いがあり、より家での日常の行動に入り込みやすいと思います。
そして、このような事を考えていましたら、十数年前に聞いた話を思い出しました。
そのころから一人暮らしの老人が増えてきており、その問題に伴って「安否確認」という課題が上がりました。
要は、一人暮らしの方が体調を崩していないか、動けなくなってはいないかといった事を
知るにはどうすればよいかという事です。
この解決策として、家で必ず毎日使用する日用品に安否情報を発信する機能を付ければよいのではというアイデアがあり、この日用品に「電気ポット」が選ばれ、使用するとEメールが送信されるというサービスが開発されました。
現在もこのサービスは続いている様です。
この考えと同じように、スマートスピーカーを「安否確認」のデバイスとして利用できるのではないかと思いました。
スマートフォンやパソコンを使えば良いのではと思われるかもしれませんが、画面やキーボードを介して入力するとなると、その技能が必要になります。
どのボタンを押してどの情報を見るのかという事は、お年寄りには出来なくはないでしょうが困難にもなり、結局目的を果たせなくなるかもしれません。
また、音声認識を使う場合でも、自分のスマートフォンを意識して使用するというひと手間があります。
スマートスピーカーであれば、部屋の中で話し言葉で何かを命令すればそれに答えるという単純なものなので、この用途に合っているのではないかと思います。
朝起きたら、
「アレクサ おはよう」
と話すだけで、安否確認が行えるようにできるでしょう。
これは、もう一歩進めると介護のためにも使えるかもしれません。
例えば、毎日体温や血圧を測り、これを自動で収集する製品はあるかもしれません。
ただ、この機能が付くだけで製品の価格が数倍になるのではないでしょうか?
これをユーザーが話し言葉で登録できるようになれば、利用する方や医療機関も出てくるのではと思います。
まだ、スマートスピーカーは生まれてから数年しか経っておらず、これからの製品です。
どのように発展するか、または、失敗して無くなっていくかはアイデア次第ですね。
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