なぜWindows 11 の普及が遅れているのか?【トゥモロー・ネット テックブログ】

Windows10 のサポート終了まで 1 年を切りました。
しかしStat Counter の最新レポートによると、62.79%のデスクトップPCで引き続きWindows 10 を利用していることが分かっています。さらに、Stat Counter(Webトラフィック(英語版)解析を行うウェブサイト)の月次レポートを見ると、 Windows 11 の利用率は増加しているものの、普及率は予想よりも遅くなっていることがわかります。
多くの企業や消費者ユーザーは、不安定な立場に立たされています。数カ月以内にすべてのデスクトップを移行しなければ、Windows 10 を使い続けるためにセキュリティ更新プログラムの延長料金を支払わなければならなくなるのです。
なぜ導入が遅れているのか?
Windows 11 の導入が遅れている理由はさまざまです。Windows 11 には、Windows 10 にはなかったいくつかの新しいハードウェア要件があり、主にトラステッド・プラットフォーム・モジュール(TPM)または vTPM の要件に加えて、UEFI とセキュアブートを有効にする必要があります。ここ数年でリリースされたプロセッサのほとんどが vTPM をサポートしているため、これらは企業にとって大きな障害にはならないと考えられていました。また、ほとんどの企業は数年前に BIOS からUEFI に移行しており、セキュアブートは以前からも利用可能なオプションでした。しかし、一部の企業向けデバイスやコンシューマ向けデバイスで Windows 11 と互換性がないものも引き続きあります。
この問題は、通常厳格なハードウェアの更新サイクルを遵守している企業にとって、さらに深刻な問題となっています。パンデミックによって、企業は在宅勤務をサポートするために従業員用のノート PC を購入せざるを得なくなり、2025 年や 2026 年までWindows 11 対応のハードウェアを購入することを織り込んでいなかった可能性があるため、更新サイクルと予算が狂ってしまったのです。
Windows 11 のもう一つの大きな変更点は、これが 64 ビットのみの初めてのウィンドウズデスクトップOS であるという事実です。これは16 ビットのコードを含むレガシー・アプリケーションや、64 ビットと互換性のあるドライバを持たないハードウェア周辺機器を使用している企業にとって課題となります。一般的に、アプリケーションの互換性は、以前の移行よりも問題は少なくなるはずですが、アプリケーション互換性の問題が発生しないことを保証するものではありません。このため、デスクトップの移行は時間のかかる集中的な作業となる可能性があり、コンサルタントに外部支援を依頼する必要があるかもしれません。ハイパーインフレが進行している現在、このような作業は、コンサルタントから多額の請求をされる可能性があり、移行予算が大幅にオーバーとなる危険を孕んでいます。
将来の出費を避けるために今すぐアップグレードを
企業は今こそ拡張セキュリティ更新プログラムの支払いを回避するための策を取るべきでしょう。では、今後このような課題に直面することなく、再びセキュリティアップデートを急いだり、追加料金を支払ったりする必要がないようにするために、企業は何をすればよいのでしょうか。
その答えはただ一つ。Windows 11 へのインプレースアップグレードだけで良いと思うかもしれませんが、Windows 11 への移行機会を活用して、デスクトップの管理方法を真に近代化し、デスクトップ間の移植性と柔軟性を高め、将来の移行を容易にすることをお勧めします。実際のところ、安定した状態にあるときには、デスクトップに有意義な変化をもたらすことは困難です。例えば、エンドポイントセキュリティ製品を一気に入れ替えると、業務に支障をきたす可能性があります。Windows 11 の展開の一環としてこの変更を行えば、従業員の新しいデスクトップ体験にシームレスに組み込むことができます。
近代化の最大のチャンスは、Windows アプリケーション管理の近代化です。どの Windows デスクトップにも動的にアプリケーションを提供できれば、将来のWindows 移行は一晩で完了します。
ソリューション
移行で最も難しいのはアプリケーションの移行です。Windows 11 で動作しないアプリケーションに遭遇するのは避けられません。Windows 11 上でのアプリケーションの実行をアプリケーションベンダーがサポートしていない場合もあれば、アプリケーションベンダーがWindows 11 での実行を認証しているアプリケーションだとしても、パッケージングやデプロイの方法に何らかの問題があり、新しいOS で動作しない場合もあります。
この機会に、アプリケーションをアプリケーションコンテナなどの最新のフォーマットにパッケージ化すると、アプリケーションが今後のWindows OSでも引き続き動作し、アプリケーションを動的に更新することもできるため、今後発生する将来的な移行は一晩で完了するほど合理化することができます。今すぐWindows を近代化し、将来的にはOS 移行を迅速化するだけでなく、クラウドデスクトップなど異なるデスクトップタイプへの移行にも柔軟に対応できるメリットを享受しましょう。
Windows 11 への移行をお考えの方は、このビデオにリンクされているWindows 11 移行ガイドをご覧ください。
製品についてより詳しく知りたい方は、下記より是非お問合せください。
https://www.tomorrow-net.co.jp/contact/
本ブログは下記の英語ブログの抄訳です。
https://www.numecent.com/2024/10/14/why-slow-windows-11-adoption-is-a-problem-for-enterprise-it/
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この記事の筆者

株式会社トゥモロー・ネット
クラウドソリューション本部
トゥモロー・ネットは「ITをもとに楽しい未来へつなごう」という経営理念のもと、感動や喜びのある、より良い社会へと導く企業を目指し、最先端のテクノロジーとサステナブルなインフラを提供しています。設立以来培ってきたハードウェア・ソフトウェア製造・販売、運用、保守などインフラに関わる豊富な実績と近年注力するAIサービスのコンサルティング、開発、運用、サポートにより、国内システムインテグレーション市場においてユニークなポジションを確立しています。
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